11/25 東洋大学公開講演「健常だった頃に見ていた風景、障碍(しょうがい)を抱えて観えてきた風景」 |
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(写真)岩崎基樹さん、介助者の岩崎富太郎さん(87歳)、生活支援学科子ども支援学専攻の嶋﨑博嗣教授
1)東洋大学公開講演「健常だった頃に見ていた風景、障碍(しょうがい)を抱えて観えてきた風景」を聴いてきました。講師は岩崎基樹(いわさき・もとき)さん33歳。19歳の時、大学水上競技部の練習中にプールに飛び込んだ際、首を骨折し頚髄を損傷する。以降、肩から下の体全体の機能が麻痺。
http://www.toyo.ac.jp/event/detail_j/id/2963/
2)受傷後、約10ヶ月で退院し、1998年4月に復学。周囲のサポートを受けながら、2002年に25歳で大学を卒業。損傷部の回復は見込めず、現在も関節硬直、呼吸機能の低下を防ぐため定期的にリハビリを継続中。
3)中学校教諭を目指して毎年採用試験を受験するが、いまだ合格に至らず勉強中。現在の熱中活動は、大学在学中にはじめた電動車いすサッカー。チームメイトと共に日本一を目指し、日々、努力を重ねている。
http://redeagleshyogo.com/member.html
4)岩崎さんの話から──プールで怪我をして、首から下が動かない。頭で考えたことが体に伝わらない。自分には何ができるんやろう。入院している時も、大学の先生や友人に励まされたり、いろんな情報を教えてくれる。こういう体になりましたけど、できることもあるんちゃうかと。
5)中学の数学の先生になりたいという夢をかなえるため、大学に復学した。学生にノートテイクのボランティアをしてもらって大学の授業を受けた。校舎にスロープやエレベータも付けてもらった。教育実習もやりました。スクリーンを黒板代わりにして、授業の資料も作って。
6)この講演中、岩崎さんを見ていて感じたのは、パワポのボタンもクリックできない。自分の力では水も飲めない、ひげもそれないという極限状態の姿、どんなに大変だろうかということでした。岩崎さんの話に戻ります。
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7)自分が障碍者になって、周りに障碍者がいるのが気になるようになった。今は昔よりはバリアフリーが進んで生活しやすい環境にはなってきていると思います。電動車いすは重さが200キロぐらいあるんやけど、やさしい人たちに階段で持ち上げてもらって助かります。けど、
8)[講演]僕は障碍があるというだけで、特別扱いされるのはイヤなんです。障碍者が無料とか、行列に並ばんでもええとか、おかしいと思っている。健常者の頃は、「障碍者は健常者が一方的に助けるもの」と思っていた。でも、みんなにやさしくされるだけではあかんなあと。
9)[講演]自分でできることは、自分でやらんと。皆さんに何か返せるようにならんといかんなあと。一方的に助けられるのは対等ではない。できることは自分でしたい。「大変やねー」「ようがんばっとるね」と言われるけど、いやもう大変なんは僕やなくて僕を助けとる人たちです。
10)[講演]そんなにがんばってへんて、逆に恥ずかしいと思っています。試験を受けるときは、手では書けないけれど、頭と口は動くので、みんなと違う部屋でしゃべったことを書いてもらったり、先生と口頭で試験を受けさせてもらったりしました。
11)[講演]僕は趣味で電動車いすサッカーをしています。重い障害のある人が多い。そうすると運営に健常者の介助者がつい口を出してしまう。本来果たすべき役割ができない、親に任せてしまう、するはずの経験ができなくなってしまう。自信もつかないし、できるはずのこともできなくなってしまう。
12)[講演]手伝ってもらえるのが当たり前だと思ってしまう。相手のことを考えない。そうすると介助者は負担は増え、やりがいは減ります。感謝の気持ちが必要です。自分は、こうした自分の経験が、自分を強くしてくれていると感じている。電動車いすサッカーの仲間みんなが、できることは自分で
13)[講演]やろうという気になってくれると、できることが増え、自信につながります。「今の笑顔よりも、先の笑顔を考える」。もっと障碍者と健常者の子どもの交流する機会があればいいなあと思います。障碍者と健常者が一緒に行動していくために、お互いをよく知ることが大事です。(講演終了)
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