7/2 法政小金井で同志社山田和人教授@kazuhityamadaの講演 |
PBL(Problem‐based Learning)―判断能力を高める主体的学習
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1)法政大学小金井キャンパスで開催された「第6回FDワークショップ PBLによる学びの改善―有意義な取り組みとは―」での、同志社大学PBL推進支援センター長、山田和人教授@kazuhityamadaの講演「PBLは日々FD-同志社大学プロジェクト科目の場合-」の話をします。
2)同志社大学の「プロジェクト科目」は2006年に始まった。これは学生に問題発見・解決能力をつける。学生が主体的に学習する&チーム学習ができる。地域・社会との連携を促進するなどの目的がある。テーマは一般から公募され、企業・団体・個人が公募でき、公募した人が講義をする。
3)授業の定員は5~19名で、1年次後期~4年時に履修できる全学共通教養教育科目として開講している。半期2単位(通年もあり)。公募審査を通った企業・団体・個人の代表者1名が嘱託講師となり、専任教員と協力して1つのプロジェクト科目を作り上げる。
4)1セメスターあたり1科目に30万円の運営費が大学から出る。この予算管理は学生が行う。受講希望者の学生は、400字のPR文などの志願書を提出し、面談などの専攻を受ける。学期末には成果報告会を開催し、ポスターセッションやプレゼンテーションをする。
5)この成果報告会は日曜日に開催し、オープンキャンパスと同時開催のこともある。シンポジウムで講演したり、学生に会議での質疑応答の司会を任せたり、専修大、東京電機大、法政大との合同発表会を実施したりなどしている。
6)授業には必ず学生TAか院生SAを配置する。共通の「授業運営の手引き」を配布。学生も担当教員も、「成果報告書」の提出が義務となっている。マークシートではなく「記述式」の授業アンケートを実施するほか、各プロジェクトを集めた懇談会を年2回開催する。
7)この懇談会は仕出し弁当が出て、学生リーダー、授業担当者、TA・SAが、それぞれ別個に開催。25~30人の、各プロジェクト科目の担当者が集まり、活動を振り返り、次に生かす。各活動はホームページやブログなどでの情報公開も実施している。
8)講義の質を高めるため、学生リーダー講習会などを実施、映像機材などを貸し出すほか、京田辺、今出川の各キャンパスに、それぞれ専用の資料室兼会議室を設置している。この授業は「主役は学生」。そして「能動的な学習」を学生に求める。
9)山田教授は「学生に学ぶ、という視点を持っている」という。教育方法や授業運営などで、学生の自主的な学びの中から、教員もまた教えられるのだという。学生たちもまた、聴くだけでない、互いに学びあう授業により、成長を実感しているという。
10)プロジェクト科目の事例紹介として、タカラトミーとの商品開発、おたべとの共同による京都みやげの開発(しょうゆシュークリーム)、若者が着たくなる着物のプロデュース(マーケットリサーチもする)、京都の観光冊子の作成、国土交通省の依頼による神戸の観光振興策などを紹介。
11)チームでプロジェクトに取り組んでいると、失敗したり、先生や外部講師に厳しいことを言われたり、レポートを添削で真っ赤にされても、学生たちは仲間同士で支えあい、励ましあって立ちあがってくるのだという。「個とチームのバランスのとれた教育」が実現している。
12)NPO法人わくわくとの共同による、知的障害者の方たちが暮らせるグループホームづくり、同志社小学校での、小学生のための教育プログラムの作成(小学生に能を教える)、同じく小学生のための『京都職場図鑑』という副読本の作成プロジェクトなども紹介された。
13)『京都職場図鑑』の作成にあたっては、千家の芸術家といった、大人が近づきがたい超大物にも、学生の強みでどんどん訪問して取材。パワポやフォトショップで教材を作る。これらを通して、大学生が自ら学ぶ存在へと変貌していく。(終)
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