11/16 本音で語る!国際競争力のある人材@一橋大学 |
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(2011/11/17 13:36時点)
1)11月16日(水)に一橋大学兼松記念講堂で開催された「本音で語る!国際競争力のある人材」の講演内容をツイートします。日本の大企業も大学も腐っているということがわかる、とても有意義なイベントで、わざわざ国立まで行った甲斐がありました。
2)参加者は、司会・米倉誠一郎教授、一橋大学イノベーション研究センター清水洋准教授、JCB欧米営業部次長・間下公照氏、富士通海外ビジネスマネジメント本部本部長代理・長野良氏、アビームコンサルティングプリンシパル・矢野智一氏、
3)資生堂人事部人材開発室キャリアデザインセンター課長・小泉亮氏、新日鉄ソリューションズ業務役員企画部長・中国事業進出班部長・東南アジア事業推進班副班長・森田宏之氏、『就活の神様』著者・常見陽平氏でした。以下、敬称略でお送りします。
4)(米倉)国際競争力のある人材はどうすれば育つか。(コンサル矢野)コンサルは企業の問題を解決する仕事。グローバル化で企業は困っている。まず、日本でのビジネスで評価されることが重要だ。大事なことは3つ。1.スピード 時差や他国の休暇を意識
5)できる人材。2.勇気 チャレンジ精神、海外仁との会議で発言できない日本人の多いこと。最初に発言できる人になってほしい。発言しないのはいないのと同じ。3.公平 公平な価値観で判断できること。(富士通長野)25年間富士通で働き、15年は海外だった。
6)1.あなた自身の個の力。大学名や会社名だけでなく、あなたが個人としてどれだけ組織に、社会に貢献できるか。2.海外駐在員は日本の代表。背負うものがある。ふさわしい態度、恥ずかしくない態度を取るべきだ。この2つの重みに耐えて、個人の力を磨く。
7)(資生堂小泉)今や弊社は43%が海外売上で、2013年には50%を超える。3つの要素がある。まず、資生堂人材宣言(2007)、1.資生堂人としての美意識、2.自立性、3.変革力。これをすべての社員に周知。専門性やビジネススキルも重要だ。
8)2つ目は、管理職は人材育成力が重要。一般社員にも、人を育てる能力が求められる。3つ目は異文化適応力。グローバルビジネスの知識だけでなく、海外で食べ物好き嫌いがないこと。体が丈夫なことが重要。
9)(新日鉄森田)海外で5年ぐらい暮らした。国際競争力、グローバルは当たり前。人材として大切な点は、本質を見抜く力、個別・具体的な事象と普遍性を行き来できる力、好奇心旺盛で、行く先々の食事や人に対し関心を持つこと。心身ともにタフであること。
10)(JCB間下)語学力よりも、何をもってコミュニケーションするか。コミュニケーションする意識を持って行動すること。丈夫であり、好奇心があること。めげる、へこむと死んでしまうという環境がグローバルだ。
11)(清水准教授)LSE(ロンドンスクールオブエコノミクス)でPh.Dを取得。大学院は「知の異種格闘技戦」だった。戦わないと落ちる。落ちると奨学金が出ない。知の異種格闘技はやっていると楽しい。学生のうちにこれを体験してほしい。学生は失敗してもいい。
12)精神的にも金銭的にも追い詰められて、研究者への道をあきらめて、ケバブ屋をやろうと思ったこともあった。(資生堂小泉)自分の得意分野で勝負すべき。通用しなければ、違う戦い方を考える。自分の強みを伸ばせ。(富士通長野)自分の座標軸を定め、
13)ブレないこと。すると自分の戦い方が分かる。悩む時間が長くて深いほど達成度は高い。悩め。(新日鉄森田)人生どこかで何かを集中してやりたくなる時がある。ここでガッ!とグッ!とやる。部下がいるようになって、知的武装のために本を読みだした。
14)本は疑似体験ができ、知的武装ができる。「知的体育会系」になれ。(コンサル矢野)留学して苦労する経験が大事。しゃべらないといけない環境に身を置くべき。交渉して自分の生きる場を見つける経験をする。旅行でもいい。(JCB間下)一橋大生は、家庭教師や
15)塾講師で給料がいいのだから、夏休み1~2カ月は海外でいろんな経験をして、自分のキャパを広げてほしい。(清水准教授)LSEもノースウエスタンも、賢い学生に囲まれた。教え方やテキストは他大学と同じでも、出会う人のレベルが違う。自分が高められる苦労
16)ができる。(米倉)現在のバカな就活についてどう思いますか。(資生堂小泉)学生時代には学生らしいことをやってほしい。学んでほしい。就活のために生きてほしくない。4年間で視野を広げてほしい。マーケティングは社会に出たらいくらでも勉強できる。
17)(JCB間下)私は就活せず海外旅行ばかりしていた。旅先で今の会社の駐在員に偶然出会い、入社した。採用の枠とは関係なく、面白いやつを取る会社はあるので、そういう人材になれ。(新日鉄森田)別に勉強のできる人や、スポーツのできる人を欲しいわけでは
18)なく、えも言われぬポテンシャルのある人を採っている。みなさんも自分のポテンシャルを生かせる場を探してほしい。OBや先輩に会って、えもいわれぬ魅力を感じたら、相性が合うということ。そういう人を採りたい。ウチは、入ってからコテコテに鍛える会社。
19)どうやったら選ばれるか、ではなく、どういう場で自分を生かしたいかを考えてほしい。(米倉)だったら通年採用にしろよ、と僕はいつも言っています。均質な人を採りすぎる。口では留学しろ、海外に行け、というけれど、実は新卒で丸いやつをたたけばいい
20)と企業は思っているんじゃないの?(コンサル矢野)ウチはコンサルなので人が資源。オープンに採用している。通年の中途採用もある。新卒も第二新卒も長い目で見て成長に違いはない。(富士通長野)日本の会社の人事制度は年功序列でずっと変わっていない。
21)変わったふりをしているだけ。海外人材採用をすると、この矛盾があらわになる。均一性を求める意識が変わらず、できる人を採る仕組みになっていない。(米倉)1991年から日本のGDPは成長していない。日本企業の競争力は落ちている。韓国と中国の伸びが
22)ひどい。この前シンガポールに行ったら、「日本は国策として英語ができない国民を作っているのですか」と訊かれた。企業ももっと人の採り方や流動性を考えてほしい。(清水准教授)一橋の学生の就職はまだ厳しくない。ロシアや中国の学生と競い合わなくても
23)企業に就職させてもらえる。(JCB間下)日本の入試英語を突破した学生は読めるし話せる。そんなに英語力がないわけじゃない。でも、安い人材がいればそっちを採ってしまう。日本語ができなくても、英語+中国語の人材を採用してしまう。企業の生き残りを
24)かけて。(コンサル矢野)多様性を保証できる社会環境になっていない。海外人材は辞めちゃう。日本人が守られている。一緒に社風を変えてくれるという意識の人が欲しい。(資生堂小泉)社内が英語じゃなきゃダメだとなれば社風も変わるだろう。今でも弊社は
25)現地法人の幹部(現地人)と日本人幹部が一緒に研修するなどの取り組みをしている。(米倉)日本企業はパフォーマンスが悪い。(新日鉄森田)英語なんてアメリカじゃ3歳でもしゃべれる。それよりもカルチャーを知ること。日本人は「行間を読むこと」
26)「書いてないことを深読みする」文化。でも欧米は「書いてあること」がすべて。日本の国語教育が間違っているんじゃないのか。日本人は行間を読んでほしい文章を書いてしまう。それでは伝わらない。日本は賃金が高いので、海外に仕事を出してしまう。我々が
27)絶対に優位というものしか日本には残らない。(米倉)この参加者は全員、転職経験がないエリートばかり。(資生堂小泉)人事部長(執行役員)は外から採った。CSR部長も10社目だという女性。副社長の女性も厚生労働省から転職した。天下りではない。
28)(富士通長野)役員に海外の人が増えてきた。もちろん生え抜きではない。パキスタンやケニアの人と一緒に私も現場で働いている。(米倉)富士通は利益率は低いし社長人事もよくない。日本人の働きが悪いんじゃないか。(富士通長野)日本に帰って来ると、
29)本当にそう思う。社員が多すぎるし、無駄な仕事が多い。はい。利益率が上がりません。(新日鉄森田)日本の環境や法律では、採用するとクビが切れない。企業はそれで組織の能力を磨かざるを得ない。だが、グローバルに展開しようとするとそうも言ってられ
30)ない。欧米は人材の流動性が高いが、日本では流動性を高めたくても制約がある。(米倉)日本の企業はかつての成功体験を引っ張りすぎ。コマツなんか2800人切った。バッサリ切る企業はある。トップにこの勇気があれば、強い会社になれる。
31)(資生堂小泉)国内の化粧品市場は伸びていない。グローバル化は避けられない。(米倉)「私を育ててくれる」ではなく「私が海外で売る」という人がほしいのでは。(商学部4年・不動産内定)「おじさんたちは国際競争力があるのか。グローバル化に向けて努力しているのか」
32)(コンサル矢野)40、50代の社員全員がそうとはいかない。しかし、英語が全然できない人が、シンガポールやマレーシアのトップになった。そういう時代だ。(富士通長野)50代の超ドメスティックな人が力を握っているが、日本のIT業界の成長はもう低い。
33)伸びているアジアに出るには、海外に出ざるをえない。やらないとウチはまずいだろう。(韓国人留学生)「勇気を持って外に出ろ」といっても、遠回りをした人は新卒じゃないから入れてくれないじゃないですか。(資生堂小泉)ウチは新卒採用にとらわれず
34)中途採用もしている。変わりつつある。(JCB間下)企業文化によって変わるが、新卒ストレートの人だけが出世しているわけじゃない。私の上司は三浪だが出世頭だ。(米倉)入れないケースが多いじゃないか。新卒じゃないとドアさえ開かない。(コンサル矢野)
35)出身大学は見ない。面接する方は気にしていない。通り一遍の話はもう聴き飽きた。面接では貴重な経験は評価している。(山内感想メモ)企業は口ではグローバル人材とかコミュ二ケーション力というが、おじさんたちは変わる気がない。
36)(常見)日本の会社員は社畜なのでポジショントークしかできません。学生は一歩前に踏み出してください。企業の人事は就活サークルのやつなんか欲しくない。海外で見聞を広める、一生懸命勉強をする。世界に出ろ、現地に行け。
37)17万人の教職員を食わせるためにある日本の大学にメスを入れるべきです。自分の目で見て、自分の頭で考えろ。新書レベルの本ばかり読まない。一橋はゼミが命。教授や仲間たちと磨きあえ。中国人だって全員がハングリーじゃない。締め切りを決めて行動しろ。
38)今すぐHISに行け、無理なら福島か北海道か沖縄でもいい。現地で起きていること、現地の問題を知るべき。(米倉)今の若者はいいけど、長いものに巻かれたがる。(常見)私はゼミで週3日徹夜しちゃ。毎日がゼミ合宿。教授にはどんな本を読むべきかを聴くべき。
39)大学は、何でも就職のせいにしてのがれてきた。私は大学院に入り、教授を目指します。(都合により途中退出したので、これで終了)
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