1/17 立教大学経営学部日向野ゼミ(目白プロジェクト・津吹達也先生)の最終成果発表 |
新品価格
¥1,260から
(2012/1/28 06:04時点)
(プレゼン発表をする立教の学生 写真・吉田直弘)
1/17(火) 立教大学経営学部2年生日向野ゼミ(目白プロジェクト・津吹達也先生)の最終成果発表を見学してきましたので、同行した中央大学の吉田直弘君の感想レポートを掲載します。
「目白プロジェクト」
ヴェントインターナショナル、目白ファッションアートカレッジの協力を仰ぎ、ヴェント+目白+立教の3者共同プロジェクトの取り組みとして、新規ブランドのマーケティングプラン立案をするもの。
1 / 17 立教大学ゼミ発表会レポート
中央大学 吉田直弘
先日の立教大学におけるゼミ発表会を見させてもらった感想としては、2年生のするプレゼンにしては、とても上手でわかりやすかったという点と、今回の立教大学とヴィトンインターナショナル、目白ファッションアートカレッジの連携の仕方が非常に興味深かった点があげられる。
まずプレゼンについて、そのテーマとして新規ファッションブランドを立ち上げるというものであったが、プレゼンしてくれた3チームともとてもまとまっており、先生方の講評にもあったように、授業で学んできた内容、特に市場調査、マーケティングに必要なフレームワークの使い方や、そのデータを資料作りに活かしたりする力はかなりレベルの高いものではないかと思った。ただ、内容に関していうと、ついそちらの資料作りをきれいにまとめて見栄えのいいもの、かっこいいものに見せようとしたのか、多少資料負けした内容になっていた感は否めなかった。ここから感じるのは、企業側と学生側での考え方の違いや、意志疎通の不十分さが出てしまっていたのかなという印象を持ち、企業側は、学生にもっと学生らしい思い切った提案を望んでいたのに対し、学生側は企業の方に見てもらうものとして、まともなもの、ちゃんとしたものを発表しなければならないのではないかという考え方のギャップにより、企業側が何を求めてこの産学連携した取り組みに参加しているのかという部分をもっと学生は考え、企業は伝えていく必要があるということを再度実感した。
というのも、以前自分がある企業の主催するビジコンに参加した際に感じたこととして、なぜこの企業がこんなに時間やお金を使って、わざわざ学生にこのような場を提供してくれているのか?という点を考えたことがあるからだ。もちろん企業側には学生にチャンスの場を与え、それぞれに自分の可能性を感じて社会で活躍してほしいというメッセージはあるもののそれは建前に過ぎず、実際のところ企業側はそこの参加者の中に優秀な人材はいないのかや、プレゼンから新しいアイディアが出てこないかといった点を期待しているのであり、その意にそぐわない振る舞いや発表をされても企業としてはなんの得にもならないということだ。学生の成長という部分だけを見て考えるのであれば、こういった機会を提供してくれるだけでいいのだが、企業との連携した取り組みとなってくると、両者win-winの関係で続けていくとしたら、もっとその狙いを明確に伝えていく必要があるわけで、企業はそれを億劫がってはいけないと思った。その部分は、特に社会に出てない学生にとっては感じ取りづらい部分であり、つい頑張ろうとすると視野が極端に狭くなってしまう傾向があるため、単に新しいブランドを提案して下さいというのではなく、なぜ提案してほしいのかという点や、企業としてはどう思っているのかという部分を重点的に伝えながら、進めていくことが望まれると思っている。
次に今回取り組まれた産学連携のスタイルについて感じたことを挙げていく。
基本的に自分の中では産学連携といものが、企業と大学の1対1で行われるものだとイメージしていたが、それに加えて専門学校もその環に囲い込み連携を行っていくといケースは初めて見させてもらったため、非常に参考になった。
これは今回のテーマがファッションというもので、企業が専門学校にクラスをもっているという例だからこそなのかとも感じたが、これからも伸びるであろうIT系の開発も企業大学間だけでなく、専門学校を組み入れた形にしていくと非常におもしろいと感じた。
それはさておき、立教大学と目白ファッションアートカレッジの共同提案ということで、このスタイルは学生にとって大きな学びを得る機会にふさわしい取り組みなのではないかと思った。というのも実際社会に出た時に、企業の中でひとつの製品・サービスを作る際、その全ての工程をひとつの部署で回すということはせず、企画開発の部門や営業部門などと分かれているため、その部門間の調整で行われるコミュニケーションがとても大切で必要なものだと聞いたことがあり、自分もインターンなどで経験していることから、この部分の難しさはいくら経験しておいても損は無いものだと思っているからだ。そういった難しさもあり、学生の中でも質問をされて答えていたが、共同でミーティングを行い、その場で意見のすり合わせをしていくわけで、その調整に苦労するというのはもちろんなのだが、その先に生まれる新しい価値観の共有や発見といったものは、一学生の狭い視野を大幅に広げ、新たな可能性を見出すひとつのヒントになりうるものでもある。
このように、将来企業に入り、部門間で起こる困難さやその有益性を今のうちから肌で実感しておくことは、この産学連携における学生にとってのいい学びの場になるのだと感じた。
以上のように、今回立教大学の発表会を見させてもらって、産学連携に対する考え方や新しい可能性を感じられたのは言うまでもないが、まだあくまでひとつの見方を学んだだけなので、今後もいろいろな側面からの取り組みに注目していきたいと思った。(終わり)
もう一人、取材に同行した法政大学の小野雄太君のレポートは、2月6日発行のメルマガ「親が知らない進学のヤバい話」に掲載します。
ツイート
←読後にクリックをお願いします
新品価格
¥2,100から
(2012/1/28 06:05時点)