4/6(金)北九州市立大学の山崎進先生@zacky1972と辻井洋行先生@htsujii |
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(写真)山崎先生(右)と辻井先生(左)
*ノートのメモを記録用にそのまま打っただけなので、つじつまの合わない文章になっています。
北九州市立大学国際環境工学部の山崎進講師@zacky1972と辻井洋行准教授@htsujiiにお話をうかがってきました。辻井先生は経営学がご専門で、国際環境工学部のあるひびきのキャンパスでは数少ない、一般教養の先生ですが、どの学科からも進学できる専門ゼミをお持ちで、現在は7人の学生を抱えています。うち6人が中国からの留学生で全員院生、1人は日本人の学部生です。研究室のテーマは「環境経営」で、地元企業の環境配慮など中小企業のイノベーションをテーマにしています。中国人留学生たちがせっかく日本に来たなら、日本の経営者とじかに話してほしいと辻井先生は考え、教育・研究に北九州の中小企業のフィールドワークを取り入れています。
辻井先生は、経営入門、工学倫理(必修)、企業研究(グローバル化、CSR、環境経営)、工学倫理特論(大学院・実際の企業の事例)などの科目を教えています。必修の工学倫理は1学年280人の全学生を3クラスに分けています。このほかに週2コマを研究室のゼミとし、個別面談をしています。
「留学生には、地域の産業界の人にたくさん触れさせて、分厚い経験で道を開いてほしい」と辻井先生は語ります。今後は産学インターンシップも考えているそうで、「工場が海外に出て行ってしまう今、日本は技術開発によって付加価値の高い仕事を」とおっしゃいます。
もともと文系出身の辻井先生ですが、理工系はともかく、文系のアホ学生は、経営学とどう向き合ったらいいのかという私の質問に、こう答えてくれました。
「会計学、統計、管理会計の3つをしっかり学ぶことです。これは意思決定に繋がるような知識。組織論、戦略論は実地で学べます。私自身は、誰でも大学に行くのではなく、高校からの進路はもっと多様でいいと思います」
山崎先生、辻井先生は、大学教員の常として、「教育か研究か?」で悩みました。大学生は、研究という名の下働き、教育という名の就職予備校に甘んじているのではないか? 教員にとって、研究と教育は対立するものなのか?
個人の付加価値とは、問題発見、問題解決能力があること。つまり実務ができる人間であること。研究のプロセスと、実社会で仕事をするプロセスは同じ。これは学生自身が立ち上げていくもので、社会人基礎力によって上から与えられるものではない。文系のゼミと違って、理系はお金がかかる。
山崎先生は、前期は3科目、後期は2科目を教えている。同学部は130単位で卒業で8単位が卒論。1年生前期は「計算機演習」UNIXやC言語を教える。70人クラス。3単位。週2コマ。2年生後期「プログラミング言語処理系」、3年生前期「ソフトウェア設計論」、3年生後期「オブジェクト指向プログラミング演習(電卓を作る)」、大学院「ソフトウェア工学概論」「組込みソフトウェア」などを教えている。1年生の授業以外は30~50人クラス。
山崎研究室のメンバーは15人。B4が7人、M1M2が8人。このほかに1年生の入門ゼミ70人を見る(学科単位)。グループディスカッションを取り入れている。高校生対象の模擬授業でも100人を相手に、仕込んだ大学生を配置してグループワークをした。入門ゼミは1年前期だけで、教員は7~9人が担当する。
入門ゼミの今の流れはこんな感じ。
1. ガイダンス(70人全員講義)
2. グループディスカッションの練習(山崎先生が担当,70人を1部屋に集めて学生TAをグループリーダーとする少グループごとに議論)
3. 教員ごと個別のテーマに分かれて少人数ゼミ(各教員:前半)
4. グループを替えてもう一度グループディスカッションの練習(山崎先生が担当)
5. 再び教員ごと個別のテーマに分かれて少人数ゼミ(各教員:後半)
1年後期は「環境問題事例研究」が必修。10人×25クラス(1年生全員)。前期は座学の「特別講義」を受ける。
「教育か研究か」で悩んだ山崎先生だったが、教育が楽しくなってきて、ソフトウェアそのものの研究重視の姿勢を変え、「ソフトウェア工学教育」を専門分野にすることにした。つまり、研究と教育を一緒にしてしまえばいいのだ。「両立が大変だ」という先生は、教育と研究を別のものと考えるから苦しいのだ。ソフトウェア研究は産業界と関連が深く、産学連携もできる。
「学生さんは自信がない。どう自信を付けさせるのか? 公文式です。10パターンだけ教える。簡単なことだけ覚えさせる。だんだん高度にしていく。フィードバックと定着の繰り返し。ステップアップで自信を付けさせる。何がやりたいかを学生と一緒に考える」
余談 京都の堀川高校の探究科は、英語で卒論を書かせる。
辻井先生「もっと地元就職をさせようと考えている。当面のところは、大学の人気にはつながらないかもしれないが。世界展開するような地元の中小企業のプレゼンスを上げていく。産業のブランディングをする。何でも大企業ではなく、地元先端企業への就職が『成功』なんだ、と学生には言っていきたい」
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