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学生の実態に合った教育の推進に努めてきたこと
本学の学生は地方からの進学者が多いので、学生の実態に合った教育の推進を目指した。新入生の不安解消と大学生活に早く慣れるためにも、親切な指導と学寮の拡充・充実が課題であった。
担任制の導入(昭和24年)
本学は創設以来一貫して担任制を設け、学生一人ひとりに行き届いたきめ細かな指導を教育方針として教育指導の充実に努めてきた。昭和43、44年ごろ、全国的な大学紛争が発生したとき、他の大学は休校になったり、授業妨害があって正常な教育活動ができなかったりしたが、本学は大学紛争の影響で1時間の授業も休むことなく平素の教育活動を行うことができた。これを分析するに、他の大学からオルグが来るなど外部から強い働きかけがあったが、担任制を通じ平素から学生との接触が多く、担任と学生との信頼関係が確立されていたことによると解した。
本学は人間教育を重視。大学・短大の全学科でクラス制を採用し、クラス担任や学年担任がきめ細かな指導を行っています。また、大学・短大生活では集団で何かに取り組む機会が少なくなりますが、本学では学科やクラスで取り組む行事などによって、先生や友達と交流を深めるようにしています。
「初期演習科目」の新設(昭和49年)
大学紛争を機会に、担任制度の良いところをさらに伸ばすと共に、また入学後少しでも早くスムースに大学生活に入り、教育活動に専念できるよう指導援助することが大切である。
そのため、紛争後の昭和49年から、1年生のクラス担任が担当する「初期演習科目」を毎週1コマ通年4単位の必修科目として新設した。
担任は毎週学生と顔を合わせると共に、状況に応じて、担任の自由裁量で活用できるようにした。元々担任制度をより徹底し、その成果を期待して設けられた初期演習は、進路、目的に合った履修指導や大学生活の適応指導など生活指導が中心です。
例えば、大学に入学した目的意識を持たせる、大学と高校の違い、自分の将来の進路、夢の実現のための履修・方法についてとか、学生のニーズに応える指導を通じて、満足度を高め、学生との距離感を近づけていく手段の一つとして初期演習科目が重要な役割を果たしてきた。
最近では有名大学でもクラス担任制度を取り入れたり、また名称はポケットゼミ(←京都大学)とか異なっているが、「初年次教育」として、新入生に学ぶためのスキルを身に付けさせるため、また入学時につまづくとそのまま挫折してしまうケースが多いので、早い段階でサポートする本学の初期演習のような科目を1年次に設ける大学が増えている。
しかし本学の場合、担任の自由裁量にしているため、自分の専門を教える教員が現れ、形骸化の傾向にあった(卒業生の評判も悪かった)。そこで現在では教務部で全学共通で指導すべきシラバスを作り、担任の自由裁量を一部制限している。
初期演習について
・「初期演習」は、担任制度をより徹底してその成果を期するものとして、本学教育の大きな柱であります。他の大学ではあまり例のない「初期演習」は、昭和49年に開設されて以来、新入生に対して、本学教育の理解や担任と学生およびクラスメート相互のコミュニケーションを促進し、さらに充実した大学生活へのイントロダクションとして、大きな役割を果たしてきました。
学科別幹事懇談会の実施
各学科別に開催される幹事懇談会もリーダー研修と合わせて学生の希望や要望に応える一つとなっている。各学科には各クラスの選挙によって選ばれたクラス役員がいて、幹事として学科のクラス運営にあたっており、その中からさらに学友会役員に立候補して大学全体の学友会活動の運営・指導にあたっている役員がいるが、それらの学生メンバーと、学科長を中心に、学生部や教務部等教学局の委員の先生方、担任の先生方とで懇談会を行っている。
幹事懇談会で議論するテーマは学生が決める。例えば、事務職員の学生に対する対応の問題点についてとか、カリキュラムの改善などについて議論した後、学生の要望や要求をまとめて学生部に提出、後日、学生の質問について担当部局からの回答を集計し、学科に返すことになっており、事務局にも配布しそれを改善の参考としている。
さらなる詳細な情報、具体的な大学名は、9月17日(発行)の山内太地メールマガジン「親が知らない進学のヤバい話」で全文公開します。
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