8/7 早稲田大学オープンキャンパス人間科学部 |
早稲田大学(人間科学部) (2011年版 大学入試シリーズ)
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(写真)早稲田大学人間科学部可部明克研究室の介護・福祉用ロボット
(1)早稲田大学の文系学部のオープンキャンパスで、もっとも魅力ある見せ方をしていたのは人間科学部である。この日のためにはるばる所沢からやってきたこの学部は、社会科学部の校舎14号館の教室をいくつか借りて、3つの研究室が体験コーナーを設置していた。
(2)藤本浩志研究室は「国際標準(IS)を目指したアクセシブルデザインとは?」「ちょっと不思議な蝕錯覚の世界」「本当にバリアフリー? 視覚障害者用誘導ブロック」の3つの企画。可部明克研究室は「人間のパートナー”サービスロボット”」である。残る一つは
(3)向後千春研究室@kogo「インストラクショナル・デザイン(ID)であなたの学習が変わる!」で、高校生向けにアレンジした展示パネルを研究室に所属する学生に説明してもらった。認知心理学を使って、「どうしたら勉強する気が出るか」というもので、確かに受験生の役に立ちそうである。
(4)やる気が出る方法としては、「合格したとき、勝ったときをイメージする」「今日一日の勉強日誌をつけて学習を記録する」「問題を解いたりしたら自分にご褒美を出す」「パブロフの犬のように、勉強前の儀式をして条件付けをする」「勉強にプラスのイメージを持たせて楽しむ」など。
(5)教科書やノートに線をひいたり、ペンで塗るだけで分かった気にならないように、深い理解ができるような情報処理を心がけること、カンペを使った暗記、メモリーツリーの活用、ど忘れしたことを思い出すために手がかかりをたどる方法といった研究もしている。
(6)学術的なパネル展示では、精緻化→体制化→分散学習→チャンク化という流れの説明を受けた。分散学習とは、まとめて覚えようとせず、空き時間などを活用して少しずつ繰り返し覚えたほうが記憶に残るというもの。また、「高得点を狙う小論文のコツ」「セルフコーチング」などもある。
(7)向後先生@kogoご本人もいらっしゃったので、いろいろ研究の話も伺った。もう一人の先生に話しかけたら、その人は先生ではなくて、大学院生の菅谷充(すがやみつる)@msugaya先生であった。マンガ『ゲームセンターあらし』の作者で、現在は小説など幅広く活躍されている。
(8)すがやみつる先生は仕事のスキルアップのため、人間科学部の通信教育に通って、その後通学制の大学院に進学されたそうで、学生としてオープンキャンパスで受験生に案内をしていたのだった。人間科学部の通信教育はe-スクールといい、ネットを活用している。学費は通学部並み。
(9)次は可部明克研究室。先生もいらっしゃったが、学生に研究説明をさせている。これはとても教育効果が高い。先生の研究室のテーマは介護・福祉用ロボットとそのコンテンツ開発などで、かわいいパンダロボットや赤ちゃんのロボットを使って、リハビリなどをするというもの。
(10)可部先生は三菱電機株式会社名古屋製作所ロボット部に勤務された経歴があり、赤ちゃんロボットで認知症を治療する話や、宇宙でのロボット活用の話などを伺う。
http://taiken-waseda.jp/gakumon/zemi_kabe.html
(11)メーカー出身で理工系研究者である可部先生に言わせれば、こうした研究展示はやって当たり前とのこと。まったくだ! 文系学部の人たちは、一方的な説明会と模擬講義、激混みの受験相談コーナーだけではなく、教員がゼミの学生とともに研究内容を紹介する展示をぜひやってほしい。おわり
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