日本の高校生はアメリカの名門大学に入れるか? |
レイコ@チョート校 ―アメリカ東部名門プレップスクールの16歳 (集英社新書)
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1)プリンストン大学や南カリフォルニア大学について取材をしたが、どちらも日本の高校生はストレートに進学するのは非常に難しいことが分かった。TOEFL/IBTで100点をとれないからだ。では、日本の高校生がアメリカの名門大学に入学するのは、本当に無理なのだろうか?
2)海外トップスクールへの留学で実績のある、トフルゼミナール留学センターに足を運び、日本の高校生がどうしたらアメリカの名門大学に進学できるのかを聴いてきた。アメリカの大学は日本の高校3年間の成績とTOEFLのスコアを要求する。いくら日本の名門進学校でも、そのままでは受からない。
3)アイビーリーグに行きたければ、最低でも、高校の成績はほぼオール5でなくてはいけない。受験どころか、芸術や体育が苦手というのも許されないようだ。さらに、課外活動、リーダーシップ、ボランティアなど、充実した高校生活を送ることまで要求される。
4)さらに、ハーバードクラスの大学になると、TOEFLに加え、アメリカのセンター試験のようなSATまで要求される(日本でも受けられるそうだ)。SATは2400点満点で、ハーバードなら2000点近く要求される。アメリカのセンター試験でもトップクラスの成績でないと、入れないのだ。
5)そこでトフルゼミナールでは、いきなり名門大学を目指さない方法を取っている。まずは日本でしっかりTOEFLを勉強する。これは、高校の授業が終わってから、午後5時と7時にトフルゼミナールで受講し、平均して週2・3日通う。高校生でもまあ塾に行く感覚で通学可能だ。
5)そして、アイビーリーグクラスのTOEFL/IBT100点はあまりに無謀なので、60点台で入学できる2年制のコミュニティカレッジを目指す。もちろんコミカレはピンキリなので、名門大学への3年次編入実績のある大学を狙う。
6)コミカレに合格したら、アメリカで大学生活を始めることになるが、ここで猛勉強し、すべての授業でオールAの成績を取る。そうでないと編入できないのだ。コミカレを予備校のように使い、編入の書類選考で選ばれる存在にならなくてはいけない。
7)それでも、話を聞く限り、コミカレからの3年次編入は、日本の高校生がいきなりアメリカの四年制大学をストレートに受験するより、可能性は高そうである。トフルゼミナールではアメリカでも現地スタッフが受講生を指導し、3年次編入合格までサポートする。
8)気になる学費だが、なんと編入の方が安い。アメリカは入学金がないし、名門校は学費が年間400万円ぐらいするが、コミカレの学費は70万円ほどだそうで、日本の大学並みだ。生活費もかかるが、日本で都会に下宿させる程度だという。編入サポートの学費が年70万円ほどかかるが、それでも安い。
9)一時期ブームだった留学斡旋会社は、サポート体制が整っていない上に、レベルの低い大学や語学学校に適当に押し込む無責任な事例が多く、アメリカ留学のイメージを悪くしていた。もし本当にアメリカ留学をする気のある高校生は、評判の良い学校を探して、話を聞くといいだろう。
10)今回私は、たまたま自分の意志でトフルゼミナールに話を聞きに言っただけであり、一切会社宣伝の意図はない。アメリカの大学に入学するための情報があまりにも高校生や保護者に知られていないし、私も知らないので、勉強のために聞きに行ったのである。
11)トフルゼミナールは、コミカレからの編入で、主にUCLAやUCバークレーに入学させるのを主眼としている、ハーバード、エール、スタンフォード、南カリフォルニア大学などの名門私立は、そもそも3年次編入枠が非常に少ないので、かなり難易度が高く、それだけに固執せず、枠の多い州立大学に送る作戦である。
12)日本の高校生がアメリカの大学を目指す場合、まずはTOEFL/IBTで60点を取れるようにするというのが、現実に手が届きそうな目標である。そのための塾や予備校はいろいろあるので、そこで留学情報を入手し、どんなルートで入学を目指すか、どの大学がいいか、アドバイスを受けると良い。
13)ちなみに、せっかくなので他の英語圏の留学についても聞いてみた。まずカナダは、アメリカよりも難しいという。そもそも大学が少なく、ほとんどが国立で、カナダ人が学ぶためのものであり、TOEFL/IBTも80点を要求されたりする。
14)話戻りますが、UCLAやUCバークレーは、カリフォルニア州立のくせに学費は年400万円近くかかるそうです。なぜかというと、州の住民には安い。当然ですね。しかし、他州出身者や海外留学生からはがっぽり取るそうです。
15)イギリス留学は少し面倒である。なぜならイギリスの大学は専門課程3年制なので、日本の高校からはストレートに進学できない。イギリス人は義務教育を終えると「Sixth Form」という大学進学者のための学校に通ってから大学に行く。日本人もこれに合わせないといけない。
16)日本人の場合はまず、「Aレベルコース(2年間)」または「ファウンデーションコース(9か月)」という、イギリスの予備校のような学校に通うことになる。トフルゼミナールではそのための支援もしている。オックスブリッジを目指すならもちろん長いほうのAレベルコースだ。
17)この予備校みたいな学校は、それ自体を出ても学位にはならないので、必ず大学合格を目指さなくては意味がない。ちなみに、イギリスでは、このSix Formでリベラルアーツ教育を終えることになっており、大学ではもう入学時に専門分野が決まっている。アメリカとは大違いだ。
18)アジア圏では人気のあるオーストラリアだが、基本的に英国の制度を踏襲しており、日本人の場合、やはり大学(3年間)の前にファウンデーションコースに9カ月通うことになる。ただし、日本の大学や短大で1年学べば、それに代えることが可能な場合もある。
19)ハーバードなどアイビーリーグを目指す場合、より有利な手として、アメリカの名門高校に入学するという方法もあるという話も伺った。アメリカは日本のように附属高校はないが、名門高校と名門大学は当然太いパイプがある。しかしまあこれはもうエグゼクティブな人たちの世界だな。(おわり)
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