スタンフォードでサマースクールをやるSTeLA |
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1)スタンフォード大学のサマースクールについて研究を進めている矢先に、@STeLA_JAPANの説明会が東工大で開かれるとTwitterで知って、聴きに行ってみた。STeLA(ステラScience and Technology Leadership Association)は
2)米国・ボストン近郊の大学(MIT・ハーバード大など)で学ぶ日本人留学生によって2006年に設立された、科学技術分野における次世代のリーダーシップ育成と国際的なネットワーク構築を目指す国際的な学生団体で、米国ではNPO法人になっている。
3)2011年8月に第5回目のSTeLA Leadership Forum を米国・スタンフォード大学にて開催する予定。 これは、STeLA支部国である日本・米国・中国・ヨーロッパから参加者を募り、約1週間に渡って行われる合宿型フォーラムである。
4)夏休みに1週間ほど、世界中の優秀な学生を集めて、最高の教育を提供する「サマープログラム」はスタンフォードで盛んであり、日本でも導入が検討されているが、大学などの公的な団体ではなく、学生が自主的に運営している点が、STeLAの面白いところである。
5)STeLA Leadership Forumは、科学技術分野を専攻する世界中の学生を対象とした、科学技術が関係する国際的な課題を解決する為にリーダーシップを発揮出来る人材の育成を目的としたフォーラムで、年に1回、毎回開催地を変えて行われ、また開催の度に参加国を増やしていく。
6)Forumの内容は、リーダーシップ育成セッション・分科会セッション・プロジェクトセッションからなる。リーダーシップ育成セッションでは、MIT Leadership Centerの協力で、フォーラム参加者のリーダーシップ育成の為の講義・ゲーム・ディスカッション等を行う。
7)分科会セッションでは、科学技術が関わる国際的なテーマ(環境問題、伝染病、エネルギー問題など)に関して、問題の概要やその問題に関わる人々が発揮しているリーダーシップを講義・見学・ディスカッション等を通じて学ぶ。
8)プロジェクトセッションでは、グループで共同作業を行う事で、これまでに学んだリーダーシップを実践する。フォーラム参加者は、フォーラム終了後に同窓会に入り、STeLAの人の繋がりが世界中に広がって行く。
9)STeLAフォーラムでは、参加者は期間中寝食を共にし、科学技術が関わる国際的な問題を議論し、文化的な障壁を克服し、自身のリーダーシップを深めて行く。グループプロジェクトで課される課題の多くは困難でストレスの多いものであるが、これはもちろん意図してそうしているのだ。
10)フォーラムの3つの要素は相互に関係している。分科会は最初の数日に集中的に行われ、フォーラムの中盤以降で議論されるテーマに関する知識を参加者に提供。リーダーシップセッションはフォーラム期間を通じて行われ、グループプロジェクトの準備に貢献する。
11)グループプロジェクトはフォーラムのクライマックスで、フォーラム後半の数日を掛けて行われる。フォーラム期間中はとても忙しく、講演、見学、グループ演習、参加者各人の振り返りが1日中行われる。
12)フォーラムの初日、参加者はスタッフのファシリテーターにより小グループに割り振られ、ディスカッションとフィードバックがこのグループで行われる。一方で、自由時間は開催地の観光の機会を提供するだけでなく、他の参加者とのネットワークを深める機会となる。
13)フォーラムの目的は、科学者・技術者・起業家・政策立案者等として、国際的な問題に立ち向かって行く将来のリーダーらが集まる機会を提供する。国際的な問題について分野を超えた議論を促進する。科学技術分野における、次世代のリーダーらの長期的なネットワークを構築するの3点。
14)多くのリーダーシップ育成セッションが用意されている。リーダーシップ育成を導く方針はMITスローンスクールによって開発されたdistributed leadership modelで、様々なケース、ゲーム、そしてエクササイズはMITで開発された教材を手本にしている。
15)フィードバックセッションのリーダーシップ演習では、参加者はゲームやディスカッションを通じ、distributed leadershipの4つの能力(sensemaking、 relating、 visioning、inventing) のそれぞれの意味を経験し、学ぶ。
16)グループプロジェクトのコンペティションは一般公開のプレゼンテーション。参加者は、より良い装置の作成にチャレンジすると共にチーム活動におけるリーダーシップスキル育成の経験をする。
17)参加者は毎日時間を掛けてチーム内での自分の役割を振り返ったり、自身のリーダーシップの学びを実践に活かせる様にする。プロジェクトに先立つ分科会の成果を基に、参加者は分科会で学んだり得たものを装置で表現する事を試みる。
18)STeLA Leadership Forum 2011は、2011年8月21-29日に 米国・スタンフォード大学 にて開催される予定である。アメリカ・中国・ヨーロッパ・日本のトップの大学から、約50名の大学生・大学院生を集め、国際的なリーダーになる素質を会得する。
19)フォーラムの1日目はオープニング、2・3日目はリーダーシップ教育でリーダーシップ育成ゲームや基調講演、4・5日目は分科会で講演や企業見学や議論・ロールプレイ、6・7日目はグループプロジェクトでものづくり(2010年度は集光器作成)、8日目に最終発表会。
20)最終発表会は発表と表彰だけではなく、全体リフレクションで参加者全員が共有する。STeLAは2010年度現在は国際学生団体を名乗り、日本人は35人がスタッフで、約9割が理工系学生。修士・博士も多数。国籍は様々。卒業した社会人も増えてきたので、今後は日本でもNPOになるらしい。
21)東京工業大学では、斎藤滋規教授、堀井秀之教授、坂本啓助教、因幡和晃准教授らがアドバイザーとなっている。全員が機械工学・航空工学系の先生。このほか、国連大学や外務省、JAXAなどの後援、企業からの支援がある。参加費が安くできるのは企業からの支援のおかげだ。
22)参加資格は日本にいる大学生なら国籍は問わない。参加費は4万5千円で渡航費は別途。募集人員は日本からは12名。ウェブサイトから申し込むが、選抜は英語エッセイ2題と書類審査、二次選抜として面接がある。今後、こうしたサマースクールみたいなものは、日本でも広がっていくだろうか。終
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