東大の大学院生に女子大の魅力を訊いてみた |
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(写真)東大の「学環コモンズ」にて。山田さん(右)、清水さん(中央)、稲崎さん(左)
1)女子大の魅力を女子大出身者に訊いてみました。お邪魔したのはなぜか東京大学。大学院学際情報学府山内研@ yuuheyで特別支援教育・インクルーシブ教育における学習環境デザインの研究と実践をされている修士1年の山田小百合@salily1214さんと、
2)横浜国立大学大学院教育学研究科学校教育専攻教育社会学専修修士2年の稲崎由衣@yuina_rinさんのお2人。お二人とも日本女子大学出身です。聞き手は私と、アシスタントとして学習院女子大学4年の清水優香里さん@stfism。
3)まず稲崎由衣@yuina_rinさんから。高校の先生に勧められて日本女子大学人間社会学部現代社会学科に入学。何もない西生田キャンパスで、行くところもないし、現代社会学科が何を学ぶところかもよくわからず、「西生田病」と呼ばれるやる気のない状態に。
4)しかし、3年生になって専門科目を学んでいくうちに面白くなってきた。所属したメディア論のゼミの指導教員の遠藤知巳教授は、「お父さんみたい」な優しい先生で、少人数教育の中で、学生の素質をしっかりひっぱり出してくれる。
5)ここで稲崎さんは『蟹工船』を参考文献に、「メディア論と就労問題」で卒業論文を書いた。ゼミは、1・2年次は20~30人の、自動的に割り振られる入門ゼミであまり面白くなかったが、3・4年次ゼミは定員12人まで。ゼミと卒論は必修。
6)大学院は希望して横浜国立大学に進学したが、ときどき「本女に帰りたい」と思うことがある。「本女の方が、人の質が高かった」と思う。共学出身者は、自分に甘い。女子大は、女子というメリットがなく、甘えることができないので、自分でしっかりする力がつく。
7)もちろん、男性に甘えるタイプの女子はいるけれど、そういう人を見ると「なんでそれ自分でやらないんだよ」と思う。女子大出身者は、さっぱりしていて要領がいい。在学中は本女だけじゃつまらなくて、外に出て様々な活動をしていたけど、今は本女の雰囲気が懐かしい。
8)続いて山田さん。大分の高校がつまらなくて3年次はほとんど通わなかった。塾の先生に、「本女は穴場」と勧められ、社会教育を広く学びたいと思い、目白キャンパスの家政学部家政経済学科に入学。最初は女子大に対するイメージは悪かった。
9)早稲田大学の授業が履修できるf-Campusという制度に魅力を感じてきたのに、実際には抽選で落ちまくって、好きな科目がほとんど取れず、結局早稲田の科目は履修しなかった。f-Campusは名ばかりの制度だ。
10)家政経済学科に入学して、最初は女子だけの環境がすごいイヤだった。勉強内容もぐっと来ない。2・3年次は、カタリバとか、東大のすずかんゼミとか、イベントや映画祭や学生新聞やドキュメンタリー映画『911の子どもたちへ』など、
11)いろんな外部活動に首を突っ込んで活動した。ゼミは1・2年生のうちはない。3年次から所属でき、必修だが、所属したコースのゼミにしか入れないし、事前にゼミの内容を知る機会もなく、希望通りのゼミに入れないことも多く、不満の残る制度だ。
12)私は住澤博紀教授のゼミで、ドイツの政治や公共政策を学んだ。社会起業についても少し触れた。こうした学びの中で、もっと勉強したいと思い、自分に合った大学院を探した結果、東大の情報学環に居る。できれば博士課程まで勉強していきたい。
13)女子大の良さは、さっぱりしている感じ。男性の居ない状況で、頼る人がいないから自立する。一人の人間として、どう生きていくかを、深く考えるきっかけになる。
14)もちろん、ゴール設定が結婚の人とかもいる。社会人合コンが盛んで、IBMや都庁、大手商社マンと合コンをしている人は結構いる。相手は28・29歳ぐらい。卒業してすぐ結婚する人もいる。でも、そうじゃない人も多いので、みんな合コンしていると思われるのは心外。終
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「カタリバ」という授業――社会起業家と学生が生み出す “つながりづくり”の場としくみ
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