8/6 二松学舎大学の偏差値がMARCHレベルになっている件 |
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1)二松学舎大学文学部の代ゼミ偏差値が、日東駒専を超えていることに気がついた。どういうことなの。都心回帰が効いたのか? 河合塾偏差値も55で、中央、学習院、國學院、津田塾、法政、明治学院と同レベルになっている。
2)とtwitterでつぶやいたら、「1科目入試があるからだからだろう」という書き込みがあった。なるほど。それもあるだろう。また同大学は定員の半分が推薦・AOであり、一般入試が対象の偏差値は必ずしも大学の評価のすべてとはいえない。しかし、
3)それにしてもいつのまにこんなに偏差値が上がっていたのか。私の認識では二松学舎といえば偏差値45で大正大学ぐらいだと思っていたのに。これは研究不足だった。科目を減らして偏差値を上げるだけではない、何かがあるはずだ。
4)というわけで、今日は二松学舎大学のオープンキャンパスに行き、なぜ同大学の偏差値が10近くも上がったのか、教職員の方に色々とお話をお伺いしてきました。まず、文学部国文学科と中国文学科。人気の秘密を聞いてみたところ、
5)国語の教員になれるのを、大きく打ち出しているとのこと。二松学舎大学の卒業生は現職で3500名も中高国語教師になっており、教職希望の学生が文学部に多く集まる。中国文学科でも国語免許は取得できる。
6)このため、「国語なら二松学舎」という評判が高校に定着している。さらに、中国語や書道の教員免許に加え、玉川大学と提携し小学校教諭二種免許も取得可能。学芸員、図書館司書、日本語教師などの育成も打ち出しており、資格に強い文学部のイメージを作っている。
7)近年は教員採用枠が拡大していることも追い風になっており、2011年3月卒は55名が中高国語教師になった。小学校も7名。定員400人(在籍者約500人。専任教員40名)の学部だから、結構な比率だ。既卒者も入れれば、80名近くが国語教員になったという。
8)1年次から教員採用試験の対策講座を始め、1年次で新入生の半数を超える300人が教職課程を履修。150人~170人が国語の教員免許を取得する。とにかく、「国語の先生になる大学」という目玉を打ち出すことが、高い評価につながっているようだ。
9)もう一つの国際政治経済学部。こちらも伝統の文学部ほどではないが、じわじわと偏差値が上がっている。こちらの目玉は少人数教育にある。定員200人に専任教員28人。政治、経済、法律、行政を学ぶ社会科学系学部だが、1年生ゼミが必修で定員は10~15人。2年次以降のゼミは選択だが8割以上の学生が所属する。
10)ゼミの上限は20人とし、社会科学系学部にありがちなマンモス大学化をしていない。ただし、同学部の公務員就職は4%、金融・保険も4%と、金融に20~30%が行く早慶MARCHの経済系学部とは、将来の進路はかなり違うようである。
11)このほかに、教員による高校訪問をやめた点が特筆される。卒業生を中心とした高校訪問の専用職員を育成し、教育内容や面倒見の良さを徹底してPR。教員は研究・教育に専念してもらい、教育の質を上げた。意外とこれが躍進のカギかもしれない。(終)
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