12/3 シンガポール工科デザイン大学 |
研究不正と国立大学法人化の影―東北大学再生への提言と前総長の罪
新品価格
¥2,100から
(2012/12/3 22:41時点)
2012年12月3日(月)、東京大学教養学部21KOMCEEで開催された、東京大学教養学部附属教養教育高度化機構アクティブラーニング部門セミナー「海外のアクティブラーニングについて~シンガポール工科デザイン大学の事例~」(東京大学教養教育高度化機構アクティブラーニング部門 特任助教 林一雅氏)を聞いてきた。
今や世界の高等教育機関に学ぶ学生の10人に3人はアジアの大学。MITの全面的な協力のもとに設置されたシンガポール工科デザイン大学(SUTD)の教育カリキュラムとCohort based Learningという教育方法について。シンガポール政府は東洋の武ストンを目指し先進的な学習理論をカリキュラムに導入している。
シンガポール工科デザイン大学(Singapore University of Technology and Design:SUTD)は、シンガポール4つ目の国立単科大学。MITの全面協力と、中国の浙江大学との提携が目玉。2010年6月に開学し、2012年4月には340人が入学(注・2012年4月が1期生らしい)。定員は500名だが、4150人の応募をここまで絞り込んだ。合格率は8.1%。予算は100億円。MITのカリキュラムをそのまま導入し、MITの工学部長トーマス・マグナンティ氏を学長に招聘した。教員はほとんど米国のPh.Dでアジア人が多い。教員はMITに派遣されて授業をしたり、カリキュラムを学ぶ。MITの教員もシンガポールに滞在する。2014年にチャンギ空港近くの新キャンパスに移転する。
SUTDには4つの専攻がある。学部・学科のような垣根は無い。
1.建築+サスティナブルデザイン
2.エンジニアリング・プロダクト(プロダクトデザイン+機械工+電気工)
3.インフォメーション・システム・テクノロジーデザイン
4.エンジニアリングシステムデザイン
最終的には学部生4千人、院生2千人規模にする。MITとのDual Master Programもある。5つの奨学金制度のほか、シンガポールで初の建築学博士も取得できる。
Cohort-based Learning
50人のクラスで3学期履修。丸テーブルと机の配置された同じ教室で学生生活を送る。授業以外でも使用する。
Cohort Classroom
協調学習向けの教室で、グループワーク、プロジェクト学習をする。プロジェクター、電子黒板、ロッカーなどがある。
A Unique Learning Experience
2~3時間の演習。50人のクラスでリーダーシップ養成。
1学期は12ユニット8タームで、3年半で卒業できる。トータルで32タームをとる。(注・ユニットかもしれない。聞きとれず)1年生の4月にオリエンテーション。5月に学期開始。毎年1月はIAPという自己研鑽プログラムで好きなことを研究する。その後4カ月ぐらい休みなのでMITなどへ交換留学。2年生の後半から専門教育。2年生の4学期から専門分化し、希望の専攻に進む。学費はシンガポール国籍の人は年間70万円ぐらい、外国人は年間100万円ぐらい。
MITのTEALという1年生物理教育をそのままやっている。学部生向けの研究活動も。シンガポールの大企業でのインターンシップも実施。2セメスター制で、9~12月と2~5月(前述の記述と矛盾するが詳細がわからない)。1セメスターあたり4、5科目を履修する。1科目12単位で、講義+演習6H、自習学習6Hで1科目。144単位で卒業。
TEALは問題解決型の実験を中心とした物理の授業。教科書やWebで予習→講義とクイズ→実験とデータ分析→発表とディスカッション→シミュレーション実験→課題と協調学習という流れ。(写真)事務室と教員の研究室が一体になっている。
シンガポールの高等教育。人口519万人、一人あたりGDPは日本を抜いてアジア一豊かな国。小6の成績でその後の人生が決まる。
大学進学率 26.0%(国内3大学)
技能専門学校 21.0%
ポリテクニック(高等技術専門学校)43.4%
大学進学率は30~40%に上げる計画で、国立大学もかつての3校から今は6校。
教育政策
試験のためではなくライフスキルの修得、創造力、思考力、応用力、探究心、問題解決能力を重視。
ツイート
←読後にクリックをお願いします
新品価格
¥980から
(2012/12/3 22:42時点)