カナダのカレッジと大学について |
2)カレッジの入学基準は大学よりも低く、少人数クラスで対話形式の授業が行われているが、その内容は大学よりもより就職に結びつく実践的なカリキュラムだ。実社会で実習するCo-op programも用意されている。コミュニティ・カレッジはすべてが州立である。
3)コミュニティ・カレッジには、大学編入(ユニバーシティー・トランスファー)プログラムがある。カレッジで1年か2年勉強し、大学に2年次または3年次編入する。大学が要求する成績や単位数が必要。州ごとにシステムが異なるが、ブリティッシュ・コロンビア州は州内大学への編入がスムーズだ。
4)コミュニティ・カレッジは職業訓練コースも充実している。1年間のサーティフィケート・コース、2年以上のディプロマ・コースがあり、ビジネス、コンピュータ、デザイン、観光、美容、調理などの知識とスキルを学ぶ。4年間で学位が取得でき、大学院レベルの資格が取れるカレッジもある。
5)多くのコミュニティ・カレッジが、外国人向けの語学留学用に英語コース(ESL)を設置している。まず英語コースに入り、規定の英語力に達したら、カレッジの正規プログラムに進学する留学生も多い。英語を勉強しながらビジネスや観光などの専門科目を受講できるカレッジもある。
6)カレッジの入学条件は、TOEFLiBT71~80またはIELTS6.0~6.5程度の英語力が必要。英語力が基準に満たなくても、カレッジ付属の英語コースか提携する語学学校で英語力を高めて正規コースに入学することができる。
7)カナダのカレッジに入学するには、願書、成績証明書、申請料、TOEFLのスコアの4つが必要。だが、アメリカの名門私大よりは日本人にもずっと入りやすい(学費も安い)。カレッジから名門大学への編入を狙うのも手だろう。
8)次はカレッジではなく大学の話。カナダには90の大学があり、ほとんどが公立。カナダの大学には入学試験が無く、書類審査で合否が決まる。主に高校の成績と英語力が重要で、米国のようなエッセイや推薦状は通常は必要ない。英語力の目安はTOEFLiBT88~100。
9)大学もカレッジ同様、英語力が入学基準に満たない場合は、付属の英語コースや語学学校に入って点数を上げる手もある。カナダのどのカレッジや大学がいいかどうかは、ホームページなどもあるが、せっかくなのでカナダ大使館主催の留学フェアで直接聞くことをお勧めしたい。
カナダの中高校生は95%が公立校に通っている。OECDのPISA調査などではカナダの学習到達度は日本並みに高いが、カナダには塾や予備校などの補助的学習機関が無い。すなわち、公立中高の教育水準が高いのである。留学生の入学試験はなく、書類審査をパスすれば入学できる。
(参考・カナダ留学ガイド2013 カナダ大使館広報部発行)


