亜細亜大学の英語教育 |
2)「フレッシュマン・イングリッシュ」は全学生必修で、21人の英語のネイティブ客員教員が教えます。時間割は以下のようになっています。
1A 8:50~9:35
1B 9:45~10:30
2A 10:40~11:25
2B 11:35~12:20
3)この時間割は1年生だけで、2~4年生は1限が9時~10時半、2限が10:40~12:10となっています。チャイムは2~4年生の時間に鳴ります。1年生は2年生よりも朝は10分早く来なくてはいけない上、お昼休みは10分短い。
4)とはいえ、この1A~2Bにびっしり授業があるわけではなく、この4コマのどれかに授業が入ります。この週5日の授業を、前期・後期各15週やるのです。認定する単位は各2単位です。1クラスは20名前後となっています。
5)学生は入学時にプレイスメントテストを受け(国際関係学部はTOEIC、他学部はオリジナルのテスト)、約60クラスに分けます。クラスは学部ごとで、入学者数に合わせ、経営学科なら17クラス、ホスピタリティ・マネジメント学科なら5クラスなどとなります。
6)このクラスは完全にプレイスメントテストのスコア順になっていますので、学科内で誰が英語が良くできて、誰ができないかが一目瞭然というシビアなことになっています。ただ学生にとっては自分に合ったレベルで授業を受けることができるというメリットがあるのです。
7)客員教員は1人が平均して1日3~4クラスを担当し、平均的には週18時間ほど担当しています。これは大学教員と考えるとかなりハードなスケジュールに思えますが、彼らはいわゆる研究者というポジションではなく、1年ごとの契約なので授業はシビアに評価される人々です。
8)ちなみに、FEは週1回だけ、日本人教員担当のクラスもあります。経済学部と国際関係学部では、授業の中でe-ラーニングを用いた授業もしています。こうやって、英語が苦手な学生層にも対応しています。
9)大学によっては、英語の授業をリーディング、ライティングなどに分けている大学もありますが、FEはまず会話=コミュニケーションに特化しています。プラスアルファでさらに英語を勉強したい学生には、1年生から90分授業の「英語コミュニケーション」という授業もあります。
10)このFEですが、亜細亜大学では1989年以来続けており、今年で25年目です。しかしまったく宣伝していません。目に見えて学生の英語力が劇的に向上しているのかというと、確かにオリジナルプレイスメントテストのスコアは上がっているものの、
11)国際関係学部以外はTOEFLやTOEICの点数のような客観的な指標とはいえず、宣伝に利用できません。残念ながら、FEは優れた英語教育として成果を上げていると宣伝する指標がないのです。留学でTOEICのスコアが上がると宣伝している亜大ですが、FEも検証してほしいものです。
12)亜細亜大学は、多言語が第二外国語として履修できます(1~2年次必修)。第二外国語は90分授業で、午後に開講します。亜細亜大学らしくベトナム語、モンゴル語、タイ語など14もの外国語科目を用意しています。英語を集中して勉強したい学生は第二外国語の代わりに選択英語を履修できます。
13)3年生になると、もう語学は必修ではないので、興味がない学生は2年生だけで語学教育を終えてしまいます。そこで国際関係学部では「英語スーパーコース」を設置し、各学科10人程度の学生を選抜し、英語による講義や英語による卒論、英語によるプレゼンといった特訓をします。
14)留学から帰国した学生がもの足りないという声に対しては、国際関係学部で、3年次の専門科目の中に、上級レベルの学生対象に英語での講義科目が開設されています。もともとFEも、留学の準備のためにと導入されたものでした。
15)亜細亜大は留学を売りにしています。約6千人の在学生のうち毎年約500名の学生が留学します。ちなみに東大は53人。看板プログラムのAUAP(亜細亜大学アメリカプログラム)は1988年にスタートし、過去24年間の参加者は1万1千人を超え卒業生の8人に1人が参加している計算です。
16)名門大学の英語教育は、トップエリートとのビジネスや、英米ネイティブ並みの発音を要求するイメージがあり、多くの英語嫌いの日本人を委縮させています。亜細亜大のFEは、英語に興味はあるが、自信がないという新入生も、楽しく英語を学べる授業になっています。
17)大学を「偏差値ではなく教育の中身で選ぶべき」だと良く言われますが、一般教養の英語授業の質を誰も語りません。多くの大学であまりにもおざなりだからです。外国語学部や国際系学部は語学に力を入れていますが、そうではない学部の一般教養の語学こそ注目すべきです。(終)
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