日本学生支援機構(JASSO)海外留学フェア2014 |
1)9月27日(土)にお台場の東京国際交流館 プラザ平成で開催された、日本学生支援機構(JASSO)「海外留学フェア2014」に行ってきました。あまり知られていない留学イベントですが、とても多くの有益な情報が入手できます。http://www.jasso.go.jp/study_a/info_fair.html
2)なぜなら、アメリカ、アラブ首長国連邦、EU、イギリス、イタリア、オーストラリア、カナダ、韓国、コロンビア、台湾、中国、ドイツ、トルコ、ハンガリー、フィンランド、フランス、ポーランド、南アフリカの大使館員や政府機関の職員から、直接留学情報が聞けるからです。
3)今回私が最初に話を来たのは、台湾ブースです。ここでは淡江大学の職員から話を聞きました。淡江大学は台北にある名門私学ですが、日本人の入試は書類審査のみ。ただし一部の学部はスカイプによる面接があるそうです。しかしこれは中国語で授業を受ける場合であり、語学力が必要です。
4)中国語で授業を受ける能力がることを証明するために、台湾による中国語能力検定TOCFL(華語文能力測検)を受ける必要があります。これに対し、90%以上を英語で開講している学部の場合は、TOEFL iBT 61点以上でいいそうです。
5)淡江大学の学費は1年間10万元。日本円で40万円だそうで、生活費は日本並みか安いぐらい。地方から東京の大学に行くのなら、台湾の大学に進学したほうが、グローバル人材になれるかもしれません。ただし、英語か中国語の能力は必要ですが。
6)現在、淡江大学には、年間35~50名ほどの日本人が、正規の学部留学をするそうだが、中国語の学部も英語の学部もいるそうだ。中国語の学部に進学するにはTOCFLを受験して来る。さらに淡江大学は、法政大学市ケ谷キャンパスの富士見校舎1階に日本事務所がある。
7)法政大学の中にある淡江大学(台湾)日本事務所は、「日本台湾教育センター」と名乗っており、淡江大学だけでなく台湾の大学全般の留学情報を提供している。担当者は郭艶娜(かくYen-na)さん。http://www.hosei.ac.jp/NEWS/newsrelease/121106.html
8)ただし、せっかく法政大学の中にあるのだが、法政大学との交流は疎遠だという。もったいない話だ。日本の大学のグローバル化は内輪受けでないことを祈りたい。http://www.cie-waseda.jp/jp/news/sa/9519/
9)台湾政府(台北駐日経済文化代表処)では、台湾奨学金制度を用意している。高卒以上の優秀な日本人正規留学生に対して、学費や生活費を支給するものだ。お金が無くても成績優秀なら、海外の国から奨学金をもらって世界で学ぶ手もあるのだ。http://taiwan-ryugaku.com/univ/scholarship.html
10)台北駐日経済文化代表処の日本人留学担当者は、教育組秘書の王鴻鳴(おう・こうめい)さんで、事務所は港区白金台にある。海外留学を盛んにPRしていない、あまり留学業者がいない国は、大使館かそれに類する事務所がいきなり窓口になる。もちろん、高校生が直接問い合わせて構わない。
11)淡江大学で、90%以上が英語授業の学部は、商学管理科学部国際ビジネス英語クラス、外国語文学部英語学科、グローバル企業発展学部だが、3年次の米国留学が必修で、その費用は普通に400万円かかるので注意が必要だ。授業は、語学は20名、通常は50名ほどで行われる。
12)淡江大学は台北の都市部にあるが、グローバル企業発展学部だけは宜蘭県の蘭陽キャンパスに全寮制で、SFCのようなポジションである。情報イノベーション・科学技術、国際観光管理、英米言語文化、グローバル政治経済の4学科がある。
http://foreign.tku.edu.tw/lang/j/about/campus-lanyang.asp
13)個人的には、商業管理科学部の保険学科、統計学科が、日本には無いので興味深い。教育学部に至っては、学部課程では教育科学技術学科だけである。なかなか先進的な学科構成だと思う。日本の大学も珍名の学際系はもうやめて、実用的で社会のニーズが高いこうした学部を作ってほしい。
14)台湾の次に説明を聞いたのは、南米のコロンビア留学。コロンビア大使館教育・学術協力担当の山浦アンヘラさんが窓口。コロンビアの大学はスペイン語検定のB2(中級)レベルで入学できるが、日本でスペイン語が学べる高校は20ぐらいしかない。ほんと口だけのグローバル化って何だろう。
15)スペイン語の能力と、書類審査で、コロンビアの大学に入れる。学費は国立大なら年間10万円。私大はまちまちだが100万円かかるところもある。スペイン語、英語、日本語の3か国語ができる人材は有望だそうだ。日本政府も企業も中南米に注目しており、投資が増えているという。
16)コロンビアの大学でスペイン語で学んだ経験は、日本から中南米への投資が増えていくこれから、極めて有望な人材になりうる。高校でスペイン語の授業がなくても、英語圏と同様に、1年間は語学留学をすれば、十分、大学の授業についていける語学力がつくとも伺った。
17)現在のコロンビアというと、まだ、貧しくて危険な国だというイメージの高校生が多いだろうが、皆さんが働く10年、20年、30年後の社会を考えたとき、中南米に詳しい人材はかなりの需要がある可能性がある。もっと日本政府も中南米に強い人材を政策的に作ってもいいのではないか。
18)あとは、ハンガリー大使館文化観光局の秘書の寺﨑裕美さんからハンガリー留学の話を聞いたり、南アフリカ共和国大使館科学技術部科学技術担当リエゾンオフィサーの田中大輔さんから南アフリカ留学の話を聞いた。日本の大学のグローバル化というのは狭い世界の話で、高校生は世界に出てほしい。
19)南アフリカ共和国大使館では、日本の高校生を対象に、外交官が南アフリカについて英語で面白い話を無料でしてくれるそうだ。スポーツの話などもOK.講義30分、質疑応答30分もちろんノーギャラ。興味がある首都圏の高校はぜひ南アフリカ大使館の田中大輔さんにご連絡を。
20)最後に、「JASSO海外留学のための奨学金」のページをご紹介します。お金を理由に大学進学を諦めず、海外の国々の奨学金を受けられないか、まずは探してみましょう。(終わり)http://www.jasso.go.jp/study_a/scholarships.html
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