受験生獲得の「最終戦争」が勃発! 下位大学が自ら選ぶ、自滅への道 |

(写真)資格取得や入試改革がうまくいった金沢星稜大学は、地方私大の稀有な成功例だ。
京都産業大や大東文化大のような、「ギリギリ生き残れそうな中位私大」が、定員増や学部増設をしているのは、少子化に伴う受験生獲得の「最終戦争」が勃発しているのだと、小規模私大は自覚してください。看護医療、栄養、保育という戦いがすでに終わった焼野原に、さらに、専門職業大学と、巨大化した中位私大が襲い掛かってくるのです。
高校側は「知名度か、手に職系」を選びます。「手に職が就かず、最低ランクの文学部や経営学部しかない」大学から、消えてなくなります。「京都では2018年以降、京産から下は消えてなくなる」と言われましたが、冗談ではなくなってきました。他地方も例外ではありません。「少人数」「グローバル」「アットホーム」「就職率100%」「先生と学生の距離が近い」だけでは生き残れません。でも、危機にある大学ほど、内部ではみんな気が付いていない。
下位大学は、なぜ滅亡への道を歩いている事に気が付いていないのか。それは、「付き合いやすい高校とだけ付き合っているから」です。AOや指定校推薦を歓迎してくれる高校、一般入試が2科目でもいい高校、高校訪問すると対応がいい高校。そういう、組みやすい高校だけ回って、定員が確保されていたからです。でも、そういう高校から、徐々にそっぽを向かれていませんか。上位大学や資格系大学のほうがいいからです。
はっきり言いましょう、大学側が入試で楽をしてきたツケです。高校生が「勉強したくないから」と志望校のランクを下げる。それに、推薦を増やし、科目負担を軽くし、加担してきたのです。高校教員は、生徒が進学で楽をすると、自分たちが勉強を教える意義が低下するので、本音では嫌がっています。その結果、たとえば関西なら、各高校で潜在的に「近畿大学から下は嫌だ」「桃山学院までなら許す」など、高校の先生の頭の中で学力を基準にした独自のルールができます。
こうしたラインを設定するのは中位の進学校までなので、底辺高校しか回っていない底辺大学は気づきもしません。これでは、上位高校から受験生を獲得するなど、ありえないのです。偏差値や知名度や規模だけではだけありません。選ばれない理由は大学側にもあるのです。
私がかつて、「偏差値が低いけど良い大学」として本や週刊誌でほめた大学の多くが苦境にあります。それは、「上位高校の獲得」に成功していないためです。当時は私も、大学業界しか見ていなかったのだと、今は分かります。ほめた大学は、実は当時から、進学校に選ばれていなかったのです。今も生き残れているのは、「公務員や国家資格で結果を出している大学」「学力重視の入試に転換した大学」だけです。
苦境にある大学でも、「ウチだって公務員になっている」「ウチにも名門●●高校から来た子がいる」といいますが、高校側は「名門●●高校の子が、公務員に受かっただけでしょ」と、大学の努力だとは認めてくれません。偶然、名門高校の子が1人だけ来てくれたのにすがりついてはいけないのです。広島修道大学や東北学院大学のように、地元進学校がこぞって受験する大学にならないとダメです。
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