SPring-8を見に行く |

やあ、よいこのみんな、こんにちは!
今日は、兵庫県播磨科学公園都市にある大型放射光施設「SPring-8」を見学してきたお話をするよ!
「お兄さん、Spring-8ってなあに?」
SPring-8は、日本原子力研究所と理化学研究所が共同で建設した大型放射光施設の愛称で、英語のSuper(超)Photon(光子)ring-(蓄積リング)8GeV(電子の運動エネルギーの単位・1GeV=10億電子ボルト)、スーパー・フォトン・リング・8ジェブ)の略だよ。運営は財団法人高輝度光化学研究センターが行っているんだ。
「この大きな蓄積リングの中に80億電子ボルトの高エネルギーにまで加速された電子を回しながら蓄え、強力な磁石でその進路を曲げたり、あるいは波打たせて放射光を作り出しているんだね」
SPring-8は世界最高性能の放射光を発生させることができるんだ。放射光とは、光速に非常に近いスピードで直進する電子が磁場で曲げられるとき、発生する強力な電磁波(光)のことなんだよ。SPring-8からの放射光の明るさ(輝度)は、従来のX線発生装置から得られる光の明るさの約1億倍もあるんだよ。
「放射光の利用により、今まで見ることができなかった物質の微細な構造や一瞬の変化、微量な物質の分析もできるようになったんだね」
敷地面積は甲子園球場の36倍、ビームラインと呼ばれる実験室では、それぞれの目的に合った光を作り出し、研究が行われている。1000兆分の4グラムの元素まで検出可能なんだ。電子は、一周1.5キロの蓄積リングを、1秒間に約20万回まわるんだよ。

「全長140メートルの線型加速器の電子銃から金属の電子を取り出して1GeVまで加速し、周長396メートルのシンクロトロン(楕円形の加速器)に電子を送り込んで、そこを何十万回もまわりながら1GeVから8GeVまで加速され、蓄積リングに送り、周長1,436メートルの、電子を貯蔵する円形加速器で、蓄積された8GeVの電子から良質な放射光を取り出すんだ。放射光をビームラインに導いて、実験ハッチで試料に照射して利用するんだね」
SPring-8放射光を利用することで、カルシウムポンプたんぱく質のカルシウム閉鎖機構を解明したり、自動車排ガス浄化触媒の自己再生機能を解明したり、カーボンナノチューブと有機分子の複合新素材を開発したり、ヘアケア製品開発を研究したりなど、生命科学、物質科学、環境科学および産業利用にと幅広く活用されているんだ。
「SPring-8は強い放射線が発生し、通常は加速器を厚いコンクリートや鉛でおおって、1,500人あまりの職員・研究者の健康を守っている。今日は一般公開で加速器が停止中なので、見学コースの放射線レベルは一般の環境と変わらないんだ。でもいつもは放射線管理区域で一般の人は入れないんだね。こんなすごい設備を見られるなんて、わざわざ山陽新幹線の相生駅からバスで30分の山の中まで来た甲斐があったね」
よいこのみんな、SPring-8の秘密は分かったかな? それじゃあ、バイバーイ!

