非正規雇用は精神(こころ)が蝕(むしば)まれる |
非正規雇用で将来の見えない不安定な立場は、正社員が思っている以上に、精神が蝕まれる環境である。正社員じゃない自分は格差社会の負け組だというレッテルが、他人だけでなく、自分自身からも押し付けられる。自分がみじめになり、追い詰められる。企業側の都合による非正規雇用の増加は、社会不安を招くことが証明された。派遣先企業のホームページを見るとお詫びの文章が掲載されているが、そこには、派遣会社に管理を徹底するよう申し入れると書いてある。犯人が自社の社員だとは微塵も思っていない。派遣社員は生産の調整弁の部品であって、人間じゃないんだ。
売れない芸人やスポーツ選手も雇用不安だし生活はきついだろう。だが、自分で選んだ道だと納得のできる部分もある。しかし、大多数の一般の労働者が、不本意に非正規雇用になっている現状では、彼らの蓄積した不満が爆発するのはおかしくない。今後、こうした犯罪は、また起きる。きっとこの事件は、犯人個人の異常性で片付けられるだろう。非正規雇用を推進した企業が原因の一端とは誰も言わないに違いない。

